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2013年06月05日

テスト・テスト

しなやかだけどしっかりとしたパワーを持ったブランク
果たしてそんなブランクが作れるかどうかってテストテストの週末。

前回書いたテストピースの接着が済み無垢のテストピースと同じ断面に加工
テスト・テスト


これらの強さを比較してみることにする
テスト・テスト



試したテストピースは8本。
それぞれの竹を無垢のまま加工したもの4本と
淡竹を外皮に使い内側にトンキン・真竹・孟宗、そして内側も淡竹の組合せ4本。

まず無垢の竹だと予想通りトンキンがダントツ一番強い。
次はちょっと予想外で真竹、そして淡竹・孟宗となる。
真竹が淡竹より少し強かったのはちょっと意外だったけれど
これは表皮を上にして計った結果で
他の2面を計ってみると真竹より淡竹のほうが少し強い。
ってことはいかに淡竹は表皮側にファイバーが詰っていて内側はスカってこと。
逆に真竹は外から中までファイバーが詰っていて
どの向きでも強さはあまり変わらないようだ。

さてお次は淡竹外面で内側にそれぞれの竹を貼り付けたW物
4本の強さではもちろんトンキンを使ったものが一番強い。
ただ気になるのは表皮側と他の二面の強さの差が大きかった。
他の3本はどの面もおおよそバランスが取れた強さで
強さの順は淡竹+淡竹、淡竹+真竹、淡竹+孟宗。
ちなみに一番強かった淡竹+淡竹は
無垢の淡竹とトンキンの中間ぐらい。

さてこの結果をみてどう考えるか?なんだけど
細身でしなやかでパワーがある竿ってテーマからすると
3種類の和竹の組合せがよさそうかな。
それにアウターとインナーの組合せによっては
同じテーパーでもいろいろな竿が作れそうな感じ。

ところでここで大きな問題。
それはこの作り方はとにかく手間がかかること。
それでなくても普通より手間食いなノードレスやら竹フェルールやらだし
その辺の作業の効率は考えとかないとなあ。。。。

さてさてこんなテストをしてもうひとつ感じたこと。
それは私の本業でも材木を薄板にして張り合わせて構造材を作った集成材という材料がある。
これは特に曲げ強度があり梁などの横架材によく使う。
今度のテストはまさに集成材の竹版。
竹のファイバーをおいしく料理して使おうとするとやっぱりこうなっちゃうのかな。

さてお次は肝心のテーパー考えなくっちゃ。
いままでとずいぶん変わることはわかってるけど
またダメ竿がいっぱいできそうだこと(笑)




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この記事へのコメント
こんばんは。
しかし、やってしまう人ですね。
ビルダーにいますかね。この発想
を持っている、やっている人は?
興味津々です。早く振ってみたいです。
Posted by トム at 2013年06月05日 21:34
この方法高番手の竿でよく使われたようです。
低番手の竿でトンキン使うなら必要ないでしょうけれど
私のように和竹にはまるとこんな事もしたくなるんです(笑)
でも竹って本当に面白いもんです。

竿の姿になるまでにはまだまだですが
良い竿になったら是非振ってみてください!
Posted by ひさ父ひさ父 at 2013年06月06日 07:18
久父さん、こんにちは。
恐ろしく手間のかかる作業に恐れ入った次第だし、
なんか理解に時間がかかる私はついていけない・・・かも。

でも、和竹の良さを追求し、生かした竹竿が楽しみです。
それと、フェルール・キャップ・・・届きました。
少し太めでしたので、少しづつスリムにしてみます。
ありがとうございました。
Posted by のっち at 2013年06月06日 17:47
のっちさん。
ほんと手間のかかることなんですが
なんとか形になったらいいなってとこです。

とりあえず今シーズンは今までの作り方でいくつもりです。
シーズンが終わった頃からゴソゴソ初めて見ますね。
Posted by ひさ父ひさ父 at 2013年06月08日 11:35
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    コメント(4)